二次形式の平方完成
概要
強凸二次形式の最小元と最小値を求めるために、二次形式の平方完成をしました。
平方完成(正則の場合)
まずは元の式と平方完成した後の式を比較します。 \(Q\) は対称行列で、 \(q\) は一次式の係数ベクトルです。
\[ \begin{align*} f(x) &= x^T Q x + q^T x \text{ (二次形式)}\\ &= (x + z)^T Q (x + z) + c \text{ (平方完成後)}\\ &= x^T Q x + 2 z^TQx + z^TQz + c \end{align*} \]
係数を比較することによって以下の等式が成り立ちます。
\[ \begin{align*} 2 z^TQ &= q^T \\ z^TQz + c &= 0 \end{align*} \]
\(|Q| \neq 0\) (逆行列が存在) と仮定すると、 以下のようにzとcが求まります。
\[ \begin{align*} z &= \frac{1}{2} Q^{-1} q \\ c &= -z^TQz = -\frac{1}{4} q^T Q^{-1} q \end{align*} \]
\(Q \succ 0\) の場合、最小元と最小値は以下のように表されます。
\[\begin{align*} \text{(最小元) } &= -z = -\frac{1}{2} Q^{-1} q \\ \text{(最小値) } &= c = -z^TQz = -\frac{1}{4} q^T Q^{-1} q \end{align*}\]